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松本清張氏没後20年に捧ぐ
お仕事中~(泣)。


そんな中でも、松本清張氏の没後20年ということで特別企画のドラマ「疑惑」を観賞。松本氏は今でいえば東野圭吾か。ともかく多産な作家であるが、中でも「疑惑」は秀作である。彼の作品群はさすがに古臭さは否めないものの、今読んでもぞくぞくっとくる凄みがある。



 


海に飛び込んだ車には二十五歳も年の違う夫婦が乗っていた。資産家の夫は死に若い妻は脱出。新聞が稀代の毒婦と書き立てる中で、国選弁護人の孤独な闘いが始まる。

最近の女優でクマコを演じられるのはこの人だろうと思った尾野真千子の演技はさすがにうまかった。ところで常盤貴子(40)は若い!。尾野真千子(30)と比べてこの二人の年齢は逆では?と一瞬思ったほどだ(笑)。でも、残念ながら桃井かおりと岩下志麻バージョンの映画を観ている私には全く物足りないものだった。まぁ映画とTVドラマを比べるのは可哀想だけれど。amazonレビューでも全員が最高点をつけている映画版「疑惑」。読んでから観るとさらに面白い。


松本清張BEST3を選ぶとしたら何だろう。彼の名を不動にした「点と線」、私は西村京太郎氏のような時間トリック(ちょっと違うけどね)が今一つ得意でないので今回は外す。「砂の器」は必須かとも思うけど(映画版なら確実)、好みの点で除外。この「疑惑」のように、松本清張氏の真骨頂は悪い女じゃないのかなと思う。情けない男と恐ろしい女--この組み合わせが実にうまい。よって勝手にベスト3はこうさせてもらう(順不動)。

「黒革の手帳」



7500万円の横領金を資本に、銀座のママに転身したベテラン女子行員、原口元子。店のホステス波子のパトロンである産婦人科病院長楢林に目をつけた元子は、元愛人の婦長を抱きこんで隠し預金を調べあげ、5000万円を出させるのに成功する。次に彼女は、医大専門予備校の理事長橋田を利用するため、その誘いに応じるが…。夜の紳士たちを獲物に、彼女の欲望はさらにひろがってゆく。

「わるいやつら」



“どのように美しくても、経済力のない女は虫のように無価値だ”医学界の重鎮だった亡父の後を継ぎ病院長となった32歳の戸谷信一は、熱心に患者を診療することもなく、経営に専心するでもない。病院の経営は苦しく、赤字は増えるばかりだが、彼は苦にしない。穴埋めの金は、女から絞り取ればいい…。色と欲のため、厚い病院の壁の中で計画される恐るべき完全犯罪。


「けものみち」




中風で寝たきりの夫寛次を、女中勤めで養っている成沢民子は、客のホテル支配人小滝に誘われ、事故死をよそおい、夫の寛次を焼き殺した。


いずれも読後感は非常に悪い(笑)。でも面白さは格別である。松本氏は女に何か恨みでもあるのだろうか。この手の読みごたえのある社会派サスペンスを書ける作家はなかなか出てこないなぁと改めて思う。また、この女の情念を演じきれる女優もそうそうはいないように思う。でも、尾野真千子さんのあの何とも言えぬ昭和っぽい暗さは彼女の魅力でもあるので、これからも活躍してほしい。

なお、この3作は松本氏の中でもエンタメ系であり、政治や社会をもっと掘り下げた骨太の作品も多い。「影の地帯」、「霧の旗」、「ゼロの焦点」、「夜行の階段」...ベストに入れたい作品はまだまだあった。それと今も気づいたけれど、松本氏は実にタイトルの付け方が上手い。「黒革の手帳」なんて、それだけで読みたくなってくるタイトルだもの。


清張ファンなんて拙ブログを読んでくださっている人の中にいるかしらん。




【2012/11/11 09:23 】 | 本棚 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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