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生き方を学んだ本(I)-MY CLASSIC-「孤独を生ききる」
本は比較的読む方だと思うけれど、生き方論や指南書めいた本はあまり本棚にない。カツマー(笑)には興味があるがまだ手に取ったことはない。図書館で借りる本もミステリーが大半だ。けれど、最初に目を通した後、いつの間にか無くして、あるいは誰かに貸して、手元から消えてしまい、また買い求める本が数冊ある。そうした本はどれも私に人生の何らかの指針を与えてくれたエッセイだ。何度も版を重ねたclassicな著ばかりである。そして、作者はみな女性だ。

面映ゆい気もするが、何回かに分けて紹介していきたいと思う。最初の1冊が瀬戸内寂聴女史の「孤独を生ききる」だ。文庫本は私の持っている2004年度版で既に30刷を重ねている。

孤独を生ききる (光文社文庫)孤独を生ききる (光文社文庫)
(1998/10)
瀬戸内 寂聴

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このブログに長々お付き合いいただいた方はご存知であろう。数年前から体調を崩して、なかなかその原因が突き止められず、心身のバランスまでおかしくなったような苦しい日々を送った。病院にもやたら通った。もちろん日常生活は送れたわけだし、難治性の疾患や不治の病に見舞われたわけでもないので、世間の病気や障害を抱えた人に比べれば苦しいなどというのはおこがましい。ただ、辛い、苦しいなんていうのは相対的に測れるものではないのだから、そこんとこ大目に見てほしい。おかげさまで次第に復活し、好調よ♪と言うほどではないが、ジムも遊びも買物も楽しめるようになってきた(調子に乗るなよ!たいがいにしとけよ!)。

瀬戸内氏はこう同書で語っている。
「私たちは幸福な時、或いは自分は幸福だと思っている時には、自分の孤独に気が付きません。でも気がつかないだけで、孤独は生まれた時から、いや、生まれる以前から皮膚と同じに自分にくっついていることを忘れているのです。
私たちが孤独と出会う時、或いは発見する時は、多くの場合、自分が幸福でないという時です。不幸の自覚が、孤独との出逢いといっていいでしょう。(中略)
要するに自分は今苦しんでいると思い知った時、初めて自分に皮膚のようにくっついている孤独と、はっきりと顔を合わせるといっていいでしょう。孤独が人間の皮膚なら、苦しみは人間の肉です。ふたつは離れることの出来ない関係です」。


能天気な私も、40の山を越して孤独というものが次第にそばにすり寄ってきた。もちろん若い時の孤独もある。学校や会社の中で感じる失意や疎外感もあろう。20代特有の焦りもあった。でも家族2人暮らしの中でのどうにもこうにもならない孤独感は皆さんの想像に難くない。でも、だからといって、もしも家族が多かったら、友達をもっと増やせば、恋人でも作れば、その孤独は消えるのかといえば決してそうではないことは自分が良く分かっている。孤独でない人間などこの世にはいないのだ。それを感じていない人はただ眼をそむけているだけなのだ。

同書の中で、瀬戸内氏は私も大好きなサガンの「悲しみよこんにちは」を取り上げている。そして、サガンがインタビュアーに語った言葉を引用している。
「自分の小説のテーマはどれも同じで、恋愛と孤独です。孤独と恋愛という順で言った方が正しいかもしれません。主要テーマは孤独の方ですから。恋愛はいわば座を白けさせる出来事みたいなものです。つまり人の孤独と、どういう風に人はその孤独から逃げるかということが、私にとって一番大事なことです」。

愛があっても孤独、群れていても孤独、若くても、老いても孤独なのだ、と女史は語っているけれど、とても愛情のこもった優しい眼差しを感じられる1冊である。


【2009/04/02 08:58 】 | 本棚 | コメント(2) | トラックバック(0) |
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コメント

私は20代のとき、とにかく適当に色んな男性と付き合っていて、今考えれば孤独を紛らわしたかったんだろうなーと思います。

子供が居て孤独はあります。特に赤ちゃんと二人っきりで一日過ごすと大人と喋る機会もなく、本当に寂しい気持ちになります。

今はネットのおかげで良い時代になりました。
【2009/04/02 13:14】| URL | mg #-[ 編集] |

子供と二人っきりという生活の中で、淋しいと思う人も多いようですね。いずれにせよ、どんな境遇にあっても寂しさというのは付きまとう気がします。

ネットは偉大です!私も素敵な知人が何人もできました。ネットでの出会いも悪いことばかりじゃないですね。
【2009/04/03 10:28】| URL | mg様 #-[ 編集] |
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