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病床の友へ
お正月明け早々、友達が脚の骨を折って長期入院をするという知らせを聞いた。子供も二人、家業の自営業を旦那様と一緒に切り盛りしている。自分の身体も心配だろうが、子供や家業のことが随分と気になるだろう。手術も控えているので直接のお見舞いは落ち着いてからとした。

ただ内臓や脳などにはほぼ外傷はないらしいので日にち薬が癒やしてくれると思う。まだ若いから元通り元気になる日も近いだろう。世の中に無駄なことはないので入院生活から何かを得られるはずだ。

とはいうものの不安だし、とっても退屈だと思うので、旦那様に本を託すことにした。私ならば、凝った欧州ミステリや、文章も楽しめる京極夏彦の「姑獲鳥の夏」や、なかなか前へ進めないトーマス・マンの「魔の山」のようなぶ厚い本を持ち込むだろうけど、友達は日頃本は読まないタイプだ。

気に入ってくれるかどうか心配だけど、私も好きな画集と写真集を送ることにした。






午前中絵と詩を描き、午後随筆を口述筆記してでき上がったのが、この『鈴の鳴る道』です。詩画のほとんどは、「百万人の福音」(いのちのことば社)に毎月載せていたものです。一部描きなおしたものもあります。朝日新聞群馬版に載せたものを、新たに描きなおしたものもあります。花を中心に描きましたが、風景や動物もいくつか入れました。私には花も豚も風景も、同じように美しく見えるのです。

鈴の鳴る道


「鈴の鳴る道」ってどういう意味なのかは是非本を読んでもらいたい。骨折で入院中の人間に、頸髄損傷で車椅子生活の画家の画集を送るのも何なのだが、彼の絵、そして言葉は素直に心に響く。




美しい風景は大自然の中だけでなく、見上げた空に、日の光の中に、そして降り注ぐ雨の中にもある。天候や季節を表す豊かな日本語を300点余りの写真とともにまとめたフォトミュージアム。光琳社出版1992年刊の新装版。

空の名前


同じく日頃本を読まないうちのだんなさんもこれなら嬉しいなぁと言ってくれた。四季がある日本って本当に美しい国だと実感できる。空をゆっくり眺める暇なんてなかっただろう忙しい日々から一転、繊細な季節の移り変わりを静かに感じ取る時間も一生の中で必要なのだと思ってもらえればいいのだけれど。

人間、健康に越したことはない。でも死ぬほどではない不調なら神の恩寵だと思うことが時にある。早くよくなって、また一緒に笑いながら美味しいものを食べたいな。


【2015/01/13 09:00 】 | 本棚 | コメント(2) | トラックバック(0) |
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コメント

遅ればせながらですが明けましておめでとうございます! 今年初コメントですがブログは拝見しておりました。友人さまへの心遣いがさすが翻訳者だと思いますし、配慮ができる人の温かい気持ちが伝わってきます。 ご紹介の2冊は私も見てみたくなりました。
医療機器関連の翻訳など出だし好調なようでなによりです。 私も今年は、去年からスケジュールが埋まりだし4日から仕事始めとなりました(もう少し休みたかったのですが・・贅沢ですね、仕事をいただくのはありがたいことです)。今年もどうぞよろしくお願いします。
【2015/01/13 09:31】| URL | eru #-[ 編集] |

★eru様

あけましておめでとうございます。
今年1年もどうぞ宜しくお願いしますね。

紹介した2冊はとっても心が落ち着くいい本です。星野さんの画集も高橋さんの写真集も他にたくさん出ているので機会があれば是非見てみてくださいね。

eruさんも出だし好調のようですねー。お互いに頑張りましょう♫
【2015/01/13 10:07】| URL | eru様 #-[ 編集] |
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