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I am calling you --
このところ大型案件ばかり請け負っていて、たとえば午前中は英訳、午後は和訳というように数個の案件を並行して進めていた。キツいように思えるが、このやり方は意外と嫌いではない。延々と続く仕事に新鮮さを与えるという意味でも、頭の回路を少しだけ逆回転にシフトさせるという意味でも、効率は悪くないと思うのだ。ただ、いずれの元原稿も優れた文章である(文法的/論理的に齟齬がない)という条件があればだが。ネイティブの書いた英文にはやはり日本人がなかなかできない表現や使わない単語が出てきて、仕事をしながら勉強ができるというわけだ。

ところが、この条件が揃うことは少ない。分野の性質上、英文も実は非ネイティブが書いたと思われるものが頻出する。和文は技術者が書くものがほとんどなので(理系の人々は論理的な思考力を持ち合わせているはずなのになぜ?)、冗長な文の中でいつの間にか主語が変わっていたり、定義そのものさえずれてしまったりすることも日常茶飯事だ。

美しい日本語、美しい英語を翻訳することは実はさほど難しくはない。もちろん完全な翻訳はいつだって困難なことは間違いなく、目指すべきところはまだまだ上にある。しかし、翻訳をしていて何よりも必要なのは、もしかして「筆者は一体何を言いたいの?」ということを解き明かす想像力/推理力ではなかろうか--。仕事の場ではそんな風に思わずにいられない原稿に対処していかねばならない。これは翻訳に関わる各種試験やトライアルでは発見できない、そして仕事をこなしていく中でしか磨かれない能力のように思う。

つまり、まさにそうした原稿の大型案件を一応一山乗り越えて息絶え絶えといったところである。


昨晩は久しぶりにのんびりとした気持ちでお気に入りの映画を楽しんだ。


アメリカ合衆国ラスヴェガス近郊のモハーヴェ砂漠のうらぶれたカフェに集う人々と、そこに現れたドイツ人旅行者ヤスミンの交流を描く作品。

日本では1989年にシネマライズで初公開されて大ヒットし、当時のミニシアターブームを代表する一作となる。また、ジェヴェッタ・スティール(英語版)が歌うテーマ曲「コーリング・ユー(英語版)」は、アカデミー賞最優秀主題歌賞にノミネートされ、80組を超えるアーティストがカバーするヒット曲となった。1994年には『バグダッド・カフェ 完全版』がリバイバル上映され、新たなファンを呼んだ。2008年には、パーシー・アドロン監督が全てのカットの色と構図を調整し直した『バグダッド・カフェ ニュー・ディレクターズ・カット版』が製作され、カンヌ国際映画祭で上映された。






「バクダッドカフェ」も主題歌「CALLING YOU」も私が言うまでもなく名作中の名作である。この曲ほど映画にピタッとはまった曲は珍しい。メロディが流れてくるだけで、あの砂漠の街に自分が立っているようなそんな感覚に引き込まれる。アメリカでありながら異国情緒があふれ、なのにやっぱりアメリカらしい。これはドイツ人監督だからこそなし得た技なのかもしれない。

疲れた心と体をまったりと癒やしてくれるような映画なのだ。






さて、今日のブログはどのカテゴリに入れたらいいのだろう。


【2014/03/21 10:46 】 | 映画・お芝居・TV | コメント(0) | トラックバック(0) |
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