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「腐葉土」-望月諒子
ワンコ旅レポはひとまず休憩して、久しぶりに本棚に本を追加してみよう。気になった本は図書館で借りて、ペースは落ち気味だが読書はコンスタントに続けてる。勉強本は積ん読になりがちなのに小説はついつい仕事の合間にも読んでしまう。旅行にも何冊か持参した。ここが実力がつくつかないの差になるのだろうな~と思いつつ、人生は短いのだから好きな作家を発掘して、好きな世界に没頭したい。

レビューはすごくご無沙汰しているけれど、紹介したい本は何冊か見つかった。忘れないうちにちょこちょこメモしていきたい。その中でも最近の私の一押しは望月諒子さんである。彼女は銀行勤務を経て、学習塾を経営。2001年「神の手」を電子出版で刊行しデビューした。この「神の手」は無名の新人の電子出版でありながら、異例の大ヒットを遂げ文庫化されたそうである。ミステリ好きな私だが、彼女の存在はこれまで全く知らなかった。ゴッホの「医師ガシェの肖像」を題材にした美術ミステリー「大絵画展」は第14回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞している。


腐葉土 (集英社文庫)
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望月 諒子
集英社 (2013-04-19)
売り上げランキング: 72,459



笹本弥生という資産家の老女が、高級老人ホームで殺害されているのが見つかった。いつもお金をせびっている孫の犯行なのか?そこに生き別れたもう一人の孫という男が名乗りでる。詐欺事件や弁護士の謎の事故死が、複雑に絡まりはじめ―。関東大震災、東京大空襲を生き延び、焦土の中、女ひとりでヤミ市でのし上がり、冷徹な金貸しとなった弥生の人生の結末とは。骨太ミステリーの傑作長編。



今回、どなたかのお勧めで望月氏の「腐葉土」を読んでみた。文庫で500ページ超なのだが、途中ですっかりページをめくる手が止められなくなった。これは単なるミステリじゃなくて、殺された被害者、弥生の壮絶なる一代記であり、一種戦後のドキュメンタリでもある。



ひとさまのトラブルというのは、それが発生するだけの背景がありますんや
<中略>
さあ、そこに手を突っ込んでみなはれ。生きたネズミやら、腐ることのできんビニールや。時には死体の断片すら出てきそうなこともある。
それを囲うてな、人間は生きていきはりますんや。
こわいもんでっせ。


こういうとき関西弁は生きるわ(笑)。そして人間模様だけでなく、ミステリの肝の謎解きも凝っていて何段ものどんでん返しが控えている。アマゾンのレビューで「砂の器」が好きな人にお勧めと書かれていた人があったが、それにちょっと「黒い家」を混ぜ込んだような不気味さもある。「マークスの山」の高村薫以降、こういうタッチの骨太なミステリを描く女流作家が出てこないなと思っていたら、高村女史にも劣らぬ筆力であるようにも思う。

というものの、望月さんの筆書は実はこれ以外は未読なのだ(汗)。したがって、デビュー作の「神の手」と受賞作の「大絵画展」を引き続き読んでみるつもりである。どちらもアマゾンでの評価が高いので楽しみだ。塾経営はいまだ続けているらしくデビュー以来7作という寡作の作家である。これぐらい書き込んだらそうもあろうかとも思う。今後見守っていきたい。


一転、軽~いお気に入りシリーズも見つけた。これはまた今度。


【2013/08/12 11:00 】 | 本棚 | コメント(0) | トラックバック(0) |
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